カタールワールドカップ最終予選も折り返しに入り、日本はグループBの2位につけています。
各組上位2チームが本大会出場権を確保できるとはいえ、予断を許さない状況であることは間違いありません。
そして今一番の問題点は、得点力不足です。
現在、最終予選を6試合行っていますが、複数得点の試合はホームで戦ったオーストラリア戦での2対1で勝利した1試合のみです。
得点をとるのは、やはり一番ゴールに近いフォワードの選手に期待したいですよね。
このゴール欠乏症の症状を改善してくれると、期待せずにはいられないのが,、スコットランド・プレミアリーグのセルティックに所属する古橋亨梧選手ではないでしょうか。
今回はそんな古橋亨梧選手について考察していこうと思います。
古橋選手は幸運だった!頂点を極めた名選手との出会い
今夏に、J1のヴィッセル神戸からセルティックに完全移籍を果たした古橋選手ですが、公式戦24試合で、14得点5アシスト(※2021年12月15日現在)と大活躍をみせています。
古橋選手の特徴は、何と言ってもそのスピードを活かして相手ディフェンダーの裏をとる動き出しです。
キャプテン翼でいうと、「大友中の隼シュートの新田くん」ですかね。
俊足を活かした得点はまさにそれです。
もともと、J2のFC岐阜に在籍していたときから、その動きには定評がありました。
相手が一瞬目を離した内に、裏に抜け出て得点を奪っていきます。
同タイプの選手でいえば、元日本代表の佐藤寿人さんの得点パターンの動きによく似ています。
現在では、中央のワントップなどで、プレーする機会が多い古橋選手ですが、少し前まではそのスピードを活かして、左サイドでプレーすることもしばしばでした。
日本代表でもサイドでプレーさせられていますね。
しかし、ヴィッセル神戸に移籍してから中央のフォワードで起用されだすと、さらに才能が開花していきます。
古橋選手にとって幸運だったのは、世界のトッププレーヤーである、ダビド・ビジャ、アンドレス・イニエスタ、ルーカス・ポドルスキらと前線でプレーすることができたことでしょう。
元スペイン代表でリーガエスパニョーラのバルセロナで活躍していたアンドレス・イニエスタ選手からは、動き出しやパスの受け方などが自然に身についていったでしょうし、ダビド・ビジャ選手とルーカス・ポドルスキ選手からは、動き出しの質やゴール前での駆け引き、シュートパターンをまじかで勉強できた訳です。
これ以上の幸運はないのではないでしょうか。
セルティックでの現在の評価は?
公式戦24試合で、14得点5アシスト(※2021年12月15日現在)と大活躍を見せている時点で、チームメイトやファンからも認められている存在であることは間違いありません。
点を取るだけでなく、前線からの守備も手を抜くことなく行うのも、好印象な理由です。
ただ頑張り過ぎて、ケガをし過ぎているのは気になるところなので、激しく行く場面と、そうでないときのメリハリを大事にしてもらいたいですね。
そして、監督からの評価はいいに決まっています。
このセルティックを指揮するアンジェ・ポステコグルー監督は、横浜マリノスを3シーズン率いて戦ったおり、何度もJリーグで古橋選手と対戦しています。
対戦相手として、古橋選手を見ていたのと同時に、選手からも対峙した時の話を聞いているので安心して獲得に踏み切れた訳です。
しかし、ポステコグルー監督もここまで早く適応するとは、思っていなかったとは思いますがね。
また、このセルティックというチームは日本人に馴染みのあるチームだという事も忘れてはいけません。
本拠地のセルティック・パークの壁に元日本代表で現横浜FC所属の中村俊輔選手がチームのレジェンドとして刻まれています。
数々のタイトルを手に入れたことと、チャンピオンズリーグでのマンチェスターユナイテッドとの試合で決めた2本のフリーキックが今も語り継がれていますので、日本人にはいい印象のあるチームでもあります。
古橋享梧選手を日本代表で活かすシステムは?
カタールワールドカップ最終予選で日本代表は思った以上に苦戦を強いられています。
それは、日本が強豪国として認識されているため、相手のモチベーションが高く戦いを挑まれていることもありますが、日本代表をよく相手が研究してきていることも大きいと思います。
2022年1月には、代表合宿も行われるので、ここで新たなメンバーを試して最終予選に望んでもらいたいと思います。
その中で、ぜひスタメンに名前があってもらいたいのが、古橋選手ではないでしょうか。
先日も所属チームのセルティックで、スコティッシュリーグカップ決勝で、2ゴールを挙げ優勝に導く活躍をしました。
しっかりと結果を出しているのに、正当なプレー時間をもらえないのはおかしいですよね。
古橋亨梧は森保ジャパンでどう活きるのか?活かすためのポジションとは?
では、古橋選手を活かすためのポジションですが、システムによってかなりのバリエーションがあります。
現在所属のセルティックでは、4-1-4-1システムの1トップでプレーしていますし、前所属のヴィッセル神戸では、2トップの1角でプレーしているので、どちらでも対応できると思います。
オプションを増やすのであれば、2トップが面白いと思うのですが、日本代表には中盤の選手にいい選手が多いので、1トップでのプレーのほうがいいのではないかと思います。
得点パターンを見ても、相手ディフェンスの裏に抜けての得点するパターンと、狭いエリアでボールをうまくうけて少ないタッチ数でゴールのパターンなので、いいパスを出す選手が多いほうが得点の可能性が高いと思います。
今の日本代表では、相手ディフェンスの裏に抜けての得点するパターンは、あまり見られません。
新しいオプションになるのではないでしょうか。
古橋選手と組み合わせて面白いのは、久保建英選手、鎌田選手、南野選手、堂安選手あたりになりますが、今までの流れなら、ファーストチョイスは南野選手と鎌田選手になると思います。
時間があれば、色々な組み合わせを試せると思いますので、どんどんやってもらいたいです。
サッカーは点をとるスポーツなので、森保監督には点をとれる選手を起用してもらいたいと考えています。
いいプレーをしていても、起用されないでは今はまだ不平不満はでていないかもしれませんが、いずれどこかで噴出する恐れがありますので、選手の頑張りに応えた采配をお願いしたいと思います。
やっと海外リーグで複数得点できる選手が日本にも現れました。
古橋選手には、これからも貪欲にゴールに向かっていくプレーを期待したいですね。
しかし、ケガには注意してください。